夜勤中の会話

時々、老人ホームで看護師としてアルバイトをしています。



昨日は夜勤でした。

夕方、ある方が自室とホールを行ったり来たりしています。

「もう寝る準備をしても良いのよね?」

何度も、介護職の方々に聴いています。

「いいですよ」と言われて自室に戻り、また出て確認をしています。


ホールに入居者さんが居なくなり電気が消えても、その方の声がしています。

ふと見ると、記録をしている介護職さんの横で今度は赤鉛筆とホームの予定表のカレンダーを持って確認しています。聞いてみると

「今日は○○日で○○曜日、明日は○○日で○○曜日」

の確認を繰り返しています。


暫くすると、介護職の方は他の仕事を始めていました。その方は、途中までついて行って看護室の前にいらっしゃると「ちょっといい?」と入っていらっしゃいました。

「どうぞどうぞ」と椅子を勧めて座って頂きました。

赤鉛筆と予定表カレンダーを見て「今日は○○日ね?明日は○○曜日?」

私は、入居者さんの薬の整理をしながら、相槌を打ったり、訂正したりしてお話をしていました。



「自分がこんな風になると思わなかったわ~」と話し始めました。「こんな風?ってどんな風のことですか?」

「曜日が解らなくなるとか、明日の予定が解らなくて困る事」「ちょっと解らなくなると、全部解らなくなっちゃって、、、。本当に困っちゃうのよ」



私は「○○さんはお仕事されていたのですか?」と聴きました。「私ね、家政科の先生していたの。最後は高校で教えていたのよ。あの頃、女性が出来る仕事って少なかったから家政の仕事ぐらいしかなかったのよ。仕事が出来て良かったわ~。仕事は続けないとだめよ」

時々、曜日確認の話をしながら、会話が続きます。



就寝前のお薬の時間になり、お部屋までお送りして会話は終了しました。お部屋に入る前に「これで心配しないでいられるわ」と話していらっしゃいました。



翌日の朝、朝食の時その方は笑顔で「今日の予定は体操よね?時間はまだ大丈夫かしら?一回部屋に戻っても大丈夫?」



さぁ、一日の始まりですね~。夜勤がトラブルなどなく終了することにホッとしながら「はい、大丈夫です」とお返事しました。

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